意外と努力は裏切らない

先日、チェ・ミンシク主演の『不思議の国の数学者』という韓国映画を観ました。

原題は『이상한 나라의 수학자

韓国語が分からないので原題の意味は理解できませんが、ハングルの気迫は伝わってきます。

朝鮮語の表音文字を「ハングル」といいますが、意味は「偉大なる=ハン 文字=グル」だそうです。

『不思議の国の数学者』ですが、学問の自由のために脱北した数学者が、名門私立高校の落ちこぼれの生徒に数学を教えるヒューマンドラマです。

非常に面白い映画だったので、是非とも観てください。

正解よりも大切なことがある

『ビューティフル・マインド』や『博士の愛した数式』など、数学を題材にした作品はたくさんありますが、どれも「過程が重要」という描写が多いです。

一般的に「学生のうちは過程が認められるが、社会に出ると結果が重要になる」と言われます。

確かに、社会人になってミスをした際「お前は結果として1億円の損失を出してしまったが、誰よりも頑張っていたのはみんな知っている。よくやった!」なんて言ってくれる人はほぼいません。

もしそんな人がいるとすれば、怒りのあまり言語能力を失っている恐れがあるので、夜道に気をつけた方がいいです。

対して、学生の間は「結果はさておき、たくさん勉強して頑張ったね」など、とにかく過程に注目して評価されることが多い印象です。

過程と結果、どちらも重要ではありますが、実際はどちらを重視すべきなのでしょうか。

正しい過程には、正しい結果が伴う

悩むまでもなく過程が最重要です。

「結果がどうでもいい」と言いたいわけではなく、「正しい過程には、正しい結果が伴う」という主張です。

これは当たり前のことで、過程が正しいのに結果が間違うことはほぼありません。

数学の証明問題で、過程が全て正しいのに、答えが間違いになることはありません。

しかし、結果が正しいのに過程は間違っている、ということは珍しくありません。

例えば「お金持ちになった」という結果はプラスの現象ですが、その過程が銀行強盗だった場合、その結果には何の意味もありません。

過程の先に結果があるので、あくまでも結果は結果でしかないと受け入れ、コツコツと積み重ねて行動することが大事です。

努力は報われるのか

「正しい過程には、正しい結果が伴う」という主張は、「努力は報われる」と言い換えることができます。

これも当たり前ですが、全ての努力が報われるわけではありません。

しかし、あくまで30年ちょっとの人生での体感でしかありませんが、概ね、努力の30%は報われます。

例えば、1日10時間勉強した場合、7時間分は忘れてしまうかもしれませんが、3時間分は定着する印象です。

失敗して「努力が報われなかった」と嘆く大半が、「必要な100の結果に対して、100の努力しかしなかった」パターンです。

100の結果が必要であれば、300の努力が必要です。

単純な話なのですが、何故か小難しく考える人が多いです。

具体的には「どうすれば効率よく結果が得られるか」と難しく考え始めます。

そんな方法論があればとっくに世に出ているので、凡人が考えるのは時間の無駄です。

もし天才なら、そもそも「どうすれば効率よく結果が得られるか」なんて悩むことはないですしね。

ひたすら手や体を動かして努力の「量」を増やしましょう。

「質」が問題になってくるのは、物理的に「量」を増やせなくなってからです。

まずはyoutubeの時間を減らし、次は睡眠時間を削り、最後に命を削り……

命を削り切ってからが本番です!

生きている上で、そこまでの努力を要求されることはほぼないので、実際は睡眠時間を少し削る程度で済みます。

意外と努力は裏切らない、という話でした。