遺伝子とバイブス

国公立大学の結果発表も終わり、2024年度の受験も終わりを迎えました。

生徒も卒業し、授業数が減ったことで、暇な毎日を過ごしております。

意欲的な経営者であれば「暇な時間こそビジネスチャンスだ」となるのかもしれませんが、経営に興味もないですし、ビジネスセンスを磨こうという意欲もないので、ひたすら読書や映画鑑賞をして過ごしています。

先日、Netflixで『警視庁麻薬取締課 MOGURA』というドラマを観ました。

麻薬取締課の刑事がラッパーとして潜入捜査を行い、大麻畑を特定するというサスペンスです。

あまりにも面白くないドラマだったのですが、それ以上に出演者の演技力が壊滅的で、褒める部分を見つけるのが難しい作品でした。

調べてみたところ、出演者の大半が現役のラッパーのようです。

サスペンスというより、ラップバトル作品として観るべきだったのでしょうか。

あまり悪い部分だけ言うのもなんですが、観ている最中「主人公の俳優、演技は下手だけど、素人なりに頑張ってラップの練習をしたんだろうな」と思ってしまったくらい、ラップも微妙に感じました。

私にラップやヒップホップの知識がないだけで、あれが正当に評価されるべきラップなのかもしれません。

しかし、海外アーティストが歌っているラップとは大きく異なり、メロディやリリックの整合性が不明で、リズムに合わせてつぶやいているだけにしか聞こえません。

音楽は多様性に溢れていますしね、これが日本のヒップホップなんだと納得することにします。

音楽理論

音楽は芸術に分類されますが、極めて”数学的なもの”と言われています。

つまり、人間よりもAIが得意とする分野であり、感覚ではなく特定の法則に従って成り立っているものです。

それを体系的にまとめたものが「音楽理論」と呼ばれ、音大生は当然として、音楽に触れた人間は少なからず学んでいます。

音楽理論を学ぶにあたり、弦楽器にしろ打楽器にしろ、基本的にはピアノの鍵盤を基に話が進みます。

(音楽を始めるなら、圧倒的にピアノをお勧めしたい理由の1つでもあります。)

ピアノの場合、左から「ドレミファソラシド」と鍵盤が並んでいます。

これは所謂「イタリア式」の読み方であり、日本式では「ハニホヘトイロハ」、アメリカ式では「CDEFGABC」となります。

この音のまとまりは「音階(scale)」と呼ばれ、全ての音楽の基本となっています。

「ド」だけではただの”空気の振動”で、それが「ドレミファソラシド」と一定のまとまりになって初めて”音楽”へと変わります。

この”まとまり”は空気の振動を連続させれば成り立つというわけではなく、特定の配列が定められています。

例えば「ドレミファソラシド」の配列は、ドから始まる配列のため、日本式では「ハ長調」、アメリカ式では「C Major Scale」と名前がついています。

再度、ピアノの鍵盤を見てもらうと分かる通り、ピアノには鍵盤が白い「白鍵」と、黒い「黒鍵」の2種類があります。

例えばドの右上にある黒鍵は「ド#」または「レ♭」(アメリカ式では「C#」または「D♭」)

#は「半音上げる」 ♭は「半音下げる」を表す音楽記号です。

つまり、白鍵と黒鍵の間には「半音」の差があり、白鍵と白鍵には「全音」の差があることになります。

(間に黒鍵を挟まないミ-ファ間は「半音」扱いです)

ここから「ドレミファソラシド」の音階は「全音-全音-半音-全音-全音-全音-半音」という構成になっていることが分かります。

このように、全音と半音がどのように組み合わさっているかが曲調を指定し、どの音楽もその曲調に合わせて作曲されています。

ラップの場合、通常の楽曲とは異なり、状況によって歌詞が変わってきます。

よく「良い韻だ」など言ったりしますが、これは「音階中の特定の音を中心に、そこから単語の母音・イントネーションの上下を統一すること」を意味します。

漢詩は基本的に偶数句末が押韻となっていますが、それを即興で作っていく感じですね。

漢詩とは異なり、音階も気にする必要があるので、文字数によって「全音-半音-半音」でトーンを上げるのか下げるのか、そういった工夫も必要になるのだと思います。

結局のところ、音楽は「同じ波長の繰り返し」が心地の良いものとされ、それを「音階」として後世に伝えてきたものです。

「ABCDE…」は規則性があって心地よいですが、「AあGご9…」はあまりにも不規則で気持ち悪いですしね。

DNAと音階

この音楽理論ですが、音を「波の繰り返し」と捉えるなら「物理」になりますし、音の「規則性」と捉えるなら「数学」になります。

物理と数学はほぼ同じ学問だと考えていいので、「音楽は極めて数学的」という通説は正しそうです。

個人的には、音楽は最も生物に近いと考えています。

曲調を指定する音の「まとまり」ですが、これは遺伝子における「コドン」とほぼ同じ考えです。

「ドレミファソラシド」で曲調を指定しますが、塩基配列は3つで特定のアミノ酸を指定します。

例えば「GCC=アラニン」といった感じです。

この配列が1つでもずれると他のアミノ酸に変わることから、音階の考え方と非常に似ています。

人と音楽が切っても切り離せない関係なのは、そういった理由からかもしれません。

塩基配列を指定することで、遺伝子レベルで魂のバイブスを感じているのでしょう。

音楽や芸術といった文化全般も、勉強と同じく心を豊かにする活動です。

皆さんは、来月から高校・大学などの新環境に身を置く立場です。

心機一転、音楽を始めてみるのもいいかもしれませんね。

音楽については誰しも色々な嗜好性を持っているかと思います。

そういった音楽の曲調を分析してみると、自分の好みを探しやすくなり、豊かな文化生活を送れるのではないでしょうか。

ちなみに、私が最も好きな音は「不協和音」です。

ホラーやサスペンスといった題材に使用されることが多いため、苦手なホラーゲームについつい手を出してしまいます。

「ホラーゲームをプレイしただけで、一人でトイレに行けなくなる30代のおじさんが存在する」という事実が何よりのホラーです。

今夜は、あなたがトイレの同伴者になるかもしれません。

震えて眠れ…

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