源実朝と『金槐和歌集』

『TRUE DETECTIVE NIGHT COUNTRY』を観終わりました。

2014年から放送されている、HBO制作『TRUE DETECTIVE』シリーズのSeason4です。

Season1はウディ・ハレルソンが主演ということもあり、日本でも話題になりました。

Season毎に完結しており、二人組の刑事が怪奇事件に挑む大筋です。

『NIGHT COUNTRY』では、女性二人の刑事が北極基地で発生した集団自殺事件を解決します。

間違いなく面白いのですが、オカルト要素が強いのでミステリーではなく、サスペンスに分類されると思います。

もうすぐ夏ですし、少し不気味な体験がしたい方は是非ともご覧になってください。

時により 過ぐれば民の 嘆きなり 八大龍王 雨やめたまえ

5月も終わり、6月になりました。

現在、言語の授業では古文を扱っています。

中3の古文は松尾芭蕉の『奥の細道』から始まります。

「月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也」で有名な紀行文ですね。

西行法師のファンだった松尾芭蕉が、弟子の河合曾良と一緒に東北を巡り俳句を詠んだ、いわゆる聖地巡礼の旅路です。

松尾芭蕉は有名ですが、西行法師については歴史の授業で少し触れる程度だと思います。

俳句といえば、明治時代に正岡子規が批評をしており、「紀貫之や万葉集は月並みである」と痛烈に叩いています。

しかし、その中でも「悪い歌ばかりでなく、善い歌もある」と言っており、その具体例として、西行法師と源実朝の歌をいくつか抜粋しています。

教科書に掲載されている俳句は月並みなものばかりですが、学校では触れない西行法師や源実朝こそ、日本が誇る天才だと言っています。

学校の授業でも深掘りすればいいのに……

例えば、当ブログのタイトルにある短歌「時により 過ぐれば民の 嘆きなり 八大龍王 雨やめたまえ」は『金槐和歌集』に載っている源実朝の作品です。

意味は「時と場合によっては度が過ぎることもある。これ以上、雨が続くと民が悲しむから、八大龍王(雨乞いで祈る神様)よ、雨を止めてくれ」となります。

時代背景を考えると、源実朝は鎌倉幕府の3代目将軍であり、当時の日本では最高権力者と言っても過言ではありません。

そんな将軍様が、民のために雨乞いをしている時に詠んだ歌です。

源実朝がどのような為政者だったか伝わってきます。

受験勉強と勉強

古文に限らず現代文にも英文にも言えますが、結局、やっていることはただの「読書」です。

小説や漫画を読む上で、いちいち「この単語は五段活用の未然形で、これは形容詞の連用形だから……」なんて考えないと思います。

受験勉強なので仕方がないと言えばそれまでなのですが、ただの「読書」に対してハードルを上げすぎです。

重要なのは文構造ではなく、誰が何のために書いた文章で、それをどう解釈するかです。

個人的に読書が好きなので、出来る限りハードルを下げ、文法ではなく内容に目を向けられるような授業をしたいと心がけています。

松尾芭蕉も源実朝も、今頃びっくりしていると思います。

心の内を文章や歌にしただけなのに、数百年後に「これは已然形だからぁ!」など、解体されているとは思いもしなかったのではないでしょうか。

源実朝は「世の中は 常にもがもな 渚こぐ 海人の小舟の 綱手かなしも」と歌っていますが、悲しいことに、世の中は大きく変わってしまいました。

中国の科挙以来、特にアジア圏において受験勉強が重要視され、本来の「勉強」とは大きくかけ離れたものとなっています。

勉強をどのように捉えるか、誰が何のために勉強するのかはどうでもいいのですが、どうせ同じ時間をかけて同じ題材を扱うのであれば、もっと有意義な結果を得られるようにしたいものです。

以上、古文についてでした。

学習塾マリガン津田沼校では、月に一単元ずつ学習していきます。

5月は古文、6月は漢文となっているので、古典が苦手な生徒は是非とも授業にお越しください。

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